こたに医院 | 日記 | 熱中症のこと。
2011/08/17
熱中症のこと。
ここ数年、皆さんに関心を持ってもらった
病気の一つに「熱中症」があります。
以前は「日射病」と呼ばれ、そんなに危険
な病気だとは考えてもらえなかったのです。
今では、救急車で運ばれて、亡くなる患者
さんも出ていて、皆さんの見る目も変わった
のでしょう。
元来、ヒトの体温は、脳の「体温中枢」で
調整されています。
ですから、微熱なら、冷えピタとか、頭を
冷やすだけで、解熱するのです。
ところが「熱中症」の場合、そんな体温
調整機能を超えてしまう、40℃以上の
体温になってしまっていますから当たり前
の方法では、体温が下がりません。
自分が救急外来で、若いドクターたちと
やっているのは、
① まず、「熱中症」の患者さんの衣服を
すべて、剥ぐ。
② ストレッチャー(寝台ベッド)か、ベッドの
上で横になってもらう。
③ 手元にあるタオルでからだを覆う。
④ 水道水をホースか、バケツでジャブジャブ
かけていく。(水の気化熱を奪って、熱を
奪っていくやり方なので、氷水でなくても
いいのです。)
⑤ 体温が37℃台になるまで、続ける。
⑥ 救急外来を、びしょびしょの水びたしに
したことを、看護師長さんに謝る。
以前、結構経験のある、年長のドクターが
熱があるからと、解熱目的の座薬を入れよう
として、押し止めたことがありました。
血流状態もまだ安定してなくて、「百害あって
一理なし」危険ですから。
でも、ホント、大変なのは、この後。
「熱中症」の患者さんの体では、骨格筋が
溶ける「横紋筋融解症」が起こっていて、
血中のカリウムが上がり、さらには、筋肉
から溶け出たミオグロビンによって、腎臓が
傷んで、腎不全、透析まで必要なことも
あります。
そうして「熱中症」は、全身に関わる、長い
経過の後遺症の問題が残るのです。
やはり、水の量から考えて「容器」として、
小さい子どもたちや年配の方々が危険なの
です。
水分はもちろん、体温管理。
昨年、あれだけ「熱中症」対策として、年配
の方にも、エアコンの使用を勧めていた政府
が震災後の原発事故に伴う電力不足をきっかけ
に「節電」を呼びかけて。
やさしく、真面目なこの国の人びとは、政府の
呼びかけを正しく守り、熱帯のような室内で
じっと、ガマンしてはるのでしょう。
そんな、人たちが心配です。
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