こたに医院 | 日記 | パレスチナのユネスコ加盟。


2011/11/07
パレスチナのユネスコ加盟。



パレスチナが、ユネスコに加盟しました。
このパレスティナの土地は、まず、ユダヤ教
では、神がユダヤの民に与えた約束の地で
あり、ユダヤ教から、生まれたキリスト教でも
聖地であり、キリスト教のかなりの部分を骨格
に持ち、7世紀に生まれたイスラム教でもやはり
聖地なのです。
その後、国を追われ、2000年以上、流浪の民
であったユダヤ民族が、欧米で手にした経済力
や政治力を背景に、今のイスラエルを樹立した
あたりの話は、以前、触れました。
そのため、ユダヤ人のあと、住み続けていた人
たちは、国を追われ、難民として生きているのです。
それが、パレスティナ難民であり、パレスティナ
暫定政府なのです。

そのパレスティナが、独立国家としての地位を求めて
今年の9月23日、国連に加盟の申請をしました。
この申請は、当初の予想通り、イスラエルの後ろ盾の
アメリカが、拒絶の姿勢を一貫しており、安全保障理事
会でも、足踏み状態が続き、最終的には、アメリカが
伝家の宝刀の「拒否権」を発動するのは、明らかです。
その閉塞状況を打破するために、パレスティナ政府は、
電撃的に、ユネスコ(UNESCO 国際連合教育科学文化
機関)への加盟を申請し、緩い加盟条件の間隙を縫って
先日10月31日、加盟国として承認されました。
アメリカは、当然、反発し、分担金の最大の拠出国(2位
が日本)として、11月支払い予定だった、今年度の拠出金
6000万ドル(47億円)の支払いを、国内法の規定を根拠に
停止しました。
この金額は、ユネスコの予算の22%に当たり、ユネスコの
活動に支障を来たすのは、明らかですが、アメリカも2年
連続の拠出金滞納となり、投票権の停止をはじめ、指導力
の低下は避けられない見通しです。
一言で言えば、パレスティナも、大国アメリカも、行き止まり
の様相なのです。
アメリカに対抗する中国やロシアにとっては、してやったり
という具合でしょう。

ユネスコ加盟。
パレスティナの秘策で、苦肉の策だったのでしょうが、今の
アメリカは、こうもカンタンに追い詰められてしまうのです。
どこまで、予想していたのか、かなり、難しい局面です。

殊に、今非常に不安定中東であり、イラク・アフガニスタン
とダブルで失敗続きだったアメリカに次のカードはありません。
あと1年で、成果を挙げ、票集めにしたいオバマ政権にとって
時間も残されていないのです。


> 日記の一覧に戻る


[0]店舗TOP
ペ-ジの一番上へ戻る

街のお店情報
PCサイト

[PR]
エンゼルミュージック(桐朋学園大学音楽学部提携)
ArtScape アートスケープ
ガレージ FIC
整体治療院 テクニカ
ちゃごみん