こたに医院 | 日記 | 「日常生活」というもの。

「なんだか、しんどい」「少し、休みたい」そんなときの「街の保健室」です。

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こたに医院 の日記

「日常生活」というもの。

2011.09.06


陽が上り、沈み。
雨が降ったり、止んだり。
「当たり前」の時間が、流れている。
そんな「日常生活」があります。

「当たり前」だから、日頃、ありがたさ
なんて、感じることなんかありません。
むしろ、何かの不平不満ばかり、口に
することが多いでしょう。
そんな「当たり前」が失われるまで。

例えば、3月の震災・津波・原発事故、
そして、今回の台風、たくさんの人たちが
被害に遭われました。
家族や自宅を失い、仕事や学校も行けず
「当たり前」が全部なくなっってしまったり、
「日常生活」自体が消えてしまって。
被害に遭った人たちが、口にするのは、
「もとの生活に戻してほしい」という事だけ。
失って、初めて「日常生活」の意味や価値が
分かるのです。
もしかしたら「当たり前」の重さなんて、失う
まで、分からないものなんでしょうね、きっと。

そう考えると、悲しいような気持ちになりますが。
本当の姿を見てしまうと、消えてしまう「背中の
精霊」みたいな。
その喪失感は、どんな代償であっても、補える
ものではありません。
こころの中の、深い傷だからです。
一見、治ったように見えても、かさぶたの下の
傷は、いつまでも、ふさがりません。

「時間を戻してほしい」
3月の震災の直後、そう言ってた子どもがいました。
大人だって、そう思うでしょう。
時間が戻ったら、その時こそ、毎日を、愛しく感じ
大切に生きていける、そう考えるのは理解でき
ます。

そう考えると、自分たち人間というのは、何て、
悲しいものなんでしょう。
失うまで、なくなるまで、本当に大切なものが
見えないなんて。
でも、逆に考えれば、自分たちは、大切なものを
こんなにたくさん、持っているのですね。

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