こたに医院 | 日記 | 1ドル、78円。

「なんだか、しんどい」「少し、休みたい」そんなときの「街の保健室」です。

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こたに医院 の日記

1ドル、78円。

2011.07.14


ユーロが、一層、不安定になり、ドルも
公定歩合(政府が市中銀行にお金を貸す
利息)の切り下げが見込まれて、円に資金
が流入する結果、日本という国に何の力も
余裕もないというのに円が買われています。
そして、円高。
輸出を基本とする日本企業の首を締め付け
ます。
とても、奇妙な状況です。
円という通貨が、通貨ではなく、ただの「投資
商品」としてのみ扱われていて、世界を舞台
にした、マネーゲームの中の、ただのポーカー
チップに過ぎません。
誰も、その裏付けとしての国家のこと、その国
の国民のことなんか考えてなんていません。

為替相場、って何でしょう?
分かりやすくするために1ドル100円だった
のに、ある日1ドル50円の円高相場になった
としましょう。
そして、ここに、日本で作った1本100円の
いい品質の鉛筆があったとします。
これをアメリカに輸出します。
運送費や手間賃、他、一切の費用がかから
ないものと仮定すると、1ドル100円の時なら
「1ドル」の値札がつきます。
ところが、1ドル50円の時になると、同じ鉛筆
なのに「2ドル」の値札がついてしまうのです。
こんなに値上がりしたら、売れるわけがない
でしょう?

逆の話が、今の中国の人民元です。
中国政府は、不当に人民元の全面的な変動
相場移行を認めません。
人民元の為替相場は、政府が一方的に決め
て、外国にも押し付けた元安の相場です。
こうして、中国国内の輸出産業を保護し育成
しているのです。
上の円と逆の形です。

日本も戦後1971年まで「1ドル=360円」
という固定相場制に守られていました。
アメリカによる敗戦の復興目的の日本経済
に対する保護政策です。
日本の輸出産業が成長し続けた時代です。
「ニクソン・ショック」と呼ばれるこの変化は、
金兌換紙幣(政府が金との交換を保証する
紙幣)制度の中止、為替相場の変動を容認
したことから、始まりました。
それから、円は200円、150円、100円。
アメリカの国力の低下、外貨準備高の減少
とともに、円高基調が続きました。
それに、打ち勝つために、日本の輸出産業
の積み重ねてきた努力は、並々ならぬもの
があります。
その分、海外旅行や輸入では個人的に恩恵
にあずかりました。
ごめんなさい。

それにしても、1ドル=78円の為替相場。
恐ろしくて、それでいて、不思議な時代です。


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