こたに医院 | 日記 | 夏の風邪。

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こたに医院 の日記

夏の風邪。

2011.07.23



よくあることですが、一通り、診察が終わって
水分や炭水化物の摂取、お薬の説明も終わ
って、さてというところで、患者さんが聞かはり
ます。
「で、結局、風邪ですか?」
この「風邪」という言葉が、なかなか、意味深。
あまり、使われすぎていて、かえって、意味が
なくなった、不思議な言葉なのです。
「風邪」という言葉で、患者さんの皆さんは何を
思い浮かべて、どう納得されるのでしょうか?
自分はこの「風邪」という言葉は、医者が診察室
では、絶対使ってはいけないと思っています。
なぜなら、結局、何も説明していないからです。
個々の患者さんが個々の病気をして、対処の
仕方やお薬のこと、理解して、元気になって行か
はるように、いつも、考えている中で。

とは言っても、この夏、重症化すれば、厄介な
「夏風邪」が、いくつか、流行っています。
その一つが、手足口病。
ウィルス性の病気で、40℃近い高熱が出ることも
ありますが、基本は発疹。
それも、手と足と口だけ。
ウィルスというのは、おまんじゅうです。
外はそのウィルス特有の皮に包まれていて、中の
あんこは、すべての生き物が使っている、遺伝の
情報を運ぶ遺伝子の核酸。
「病気」という情報を運んでいるという訳です。
そして、どのウィルスも、お気に入りの場所がある
のです。
「おたふく風邪(流行性耳下腺円炎)」のウィルスは
唾液腺と、それに似た膵臓や卵巣・精巣。
「水ぼうそう(水痘)」なら、神経。
だから、ずっと後から痛い「帯状疱疹(ヘルペス)」の
原因になったりします。
で、手足口病のウィルスは、文字通り、手と足と口
なのです。
結構、厄介なのは、口が痛くて、大人の患者さんと
違って、子どもは理屈だけでは水分を取ってくれない
こと。
夏ですし、脱水が気掛かり。
あと、重症化してしまうと、脳炎や髄膜炎もありますし。
あなどれません。

仲間の「ヘルプ・アンギーナ」は、ラテン語で「痛い口」
という意味ですが、種類の近いウィルスの口だけヴァ-
ジョンです。
やっぱり、熱と重症化、水分管理が問題なのは同じ
ですが。

それ以外にも、まだ、マイコプラズマ肺炎や百日咳も
患者さんがいてはります。
これは、咳つらくて。
1週間以上、咳が続いたら、疑ってみてください。
血液検査で分かりますから。


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