こたに医院 | 日記 | 8月2日。

「なんだか、しんどい」「少し、休みたい」そんなときの「街の保健室」です。

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こたに医院 の日記

8月2日。

2011.08.01


米国の債務上限引き上げ問題のデッドライン
が迫って来ています。
8月2日ですから、あと2日。
解決できなければ、デフォルト(債務不履行)
に陥り、財政破綻します。
日本の政治と同様に、2院制のうち、衆議院
に当たる下院は、野党の共和党が優位、
参議院に当たる上院は与党の民主党が
優位という「ねじれ議会」で、調整が難航して
いるのです。

この21世紀になって、世界中のほとんどの
国家が、債務超過に、つまり、借金まみれに
なっています。
米国も、同様で、債務としては、具体的には
国債の発行によるもので、貯金好きのこの国
では、発行国債は国内でほぼ買ってもらえる
のに対して、米国の国債は、6割以上が国外、
特に、中国政府と中国の投資家たちによって
買われています。
現状では、国債の償還(払い戻し)を前に、
新たな国債の発行を認めるかどうかという、
つまり、借金の返済を目的に、新しい借金を
それも、倍以上に増額して認めるかどうかと
いう問題です。

日本でも、震災・津波の復興資金の財源確保
のために、赤字国債の発行を、野党の自民党
に認めさせようとしていますが、与党の民主党
の獲得した得点の「児童手当」とかを諦めなけ
れば、認めないとの話になっていて、ならば、
譲歩して、これまでなかった所得制限の設定
まで、民主党が譲歩しています。

米国でも、政治家の考えることは、まるで同じ。
オバマ政権の得点である、社会保障政策、
中でも、メディケア(高齢者医療保障制度)や
メディケイド(低所得者医療保険制度)の予算
大幅削減を迫っています。
次回の大統領選をにらんで、得票票田の放棄
を迫っているのです。
政治家という生き物は、結局選挙のことしか
考えていないのですね。
実質、選挙のない中国の政治家以外は。
(逆に、では、中国共産党は、何を目的に政治
をやっているのでしょうかねえ?)

けれども、8月2日が期限。
国債の償還、債務の不履行なんてことが、ホンキ
で起こると、これは、リーマンショックの比ではない
経済破綻が起こるでしょう。
これまで、米国国債を買っていた国々が、ぷいっと
あっち向いてしまうのです。
確かに米国のドルは「兌換(だかん)貨幣(つまり、
銀行に持って行けば、金と交換しますという保証の
ついた貨幣)」であることを、とおの昔に止めてしま
ってて、ただの「管理貨幣(裏付けなしで、政府が
発行できる貨幣)」です。
ですから、印刷すれば、いくらでも、ドル紙幣を発行
できるので、国債なんか発行しなくても理屈の上では
借金、債務をクリアできます。
けれども、一度、そんなことしたら、ドルは一気に「紙
くず」になってしまうのが、現実なのです。

野党の共和党は「技術的デフォルト」という折衷案の
カードも出しています。
これは、債務(国債)の利子支払いの一時停止。
けれども、海外の投資筋からは、すでに、受け入れ
できないことを言い渡されています。
受け入れられるはずのない話です。
で、次に、共和党の言い出したのは、債務の上限
引き上げを認めるものの民主党の要求額ではなく、
限られた金額。
ちょうど、大統領選の前にこの債務問題が再燃
するような仕組みです。
また、選挙の話。
ただ、共和党も、デフォルトの責任を負う積もりは
ないのです。
腹の探り合いが、ワシントンで続いています。

人びとのいのちや生活の前に、いつも選挙が優先
しているのです。
どう考えても、やっぱり、変。


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