こたに医院 | 日記 | 紙の新聞。

そんなところが「昭和世代」なのか、同じ情報
でも、ｐｃの画面より紙の新聞の上で読む方が
安心してしまうのです。
もしかしたら、紙の新聞や雑誌の方をより信用
してしまっているのかも知れません。
それも「昭和世代」の弱みかも？
どうしてなのでしょう？

紙の新聞には、そういった報道以外の場面でも
お世話になっていたからかも知れません。
ほかほかの焼き芋やたこ焼きの包み紙、寒い
冬の日には胴体に巻いたり。
イギリスのロンドン名物の「fish'n chips(白身
魚のフライにフライドポテト）」も、以前ほど見かけ
なくなりましたが最後に食べた時の清潔な、発砲
スチロール製の容器には、がっかりしました。
あれは、やっぱり、新聞紙でしょう。

今は亡きお気に入り作家の開高健によれば、新聞
紙でも、タイムズのような高級紙では、魚の味が、
落ちて、ゴシップ記事満載のいわゆるタブロイド紙
が一番で、中でも女性のヌード写真の紙面だと最高
とか、書いていましたが。

けれども、この先、情報を伝達するだけなら紙は不要
とか言われるのは、避けがたいでしょうし。
でも、一時、流行った電子辞書ってのも、例えば一度
英語を勉強した人が、確かめたくて引くならいいけど、
勉強途中の人は辞書引くとき、回りもなんとなく目を
通すのって、価値があるって思いますから。
新聞だって、紙のままがいいでしょう？

新聞少年だった自分にとって、新聞紙は、どっしり、
重くて、雨の日は今みたいに販売店で防水加工も
してもらえない時代だったから、濡らさないように
結構、苦労しました。
でも、その重さが、情報を「配って」いる感があって
好きでしたっけ。

お気に入りの記事や写真を切り抜いたり、自分の
部屋の壁に張ったり、新聞や雑誌が紙じゃなくな
ったらできなくなるし。
でも、最近の若い人は、そんな切抜きなんて、しな
いのかな。

確かに、新聞が朝刊に夕刊、１日に高々２回の情報
の更新なのに対して、インターネットだと、瞬時に何度
でも新しい情報を届けることができるでしょう。
でも、為替や株、先物取引の相場でも張ってない限り
そんなに、瞬間、瞬間の情報が必要でしょうか？
一概には言えませんが。

テレビもアナログ放送が終わって、地上デジタル化
しました。
新聞も、近い将来、必ず、紙を止めるでしょう。
寂しいですが、避けられない未来です。
自分たちは、そんな歴史の中に、いるのですね。