こたに医院 | 日記 | 甲子園の土。

「なんだか、しんどい」「少し、休みたい」そんなときの「街の保健室」です。

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こたに医院 の日記

甲子園の土。

2011.08.14


あんなに、真剣な目で、ボールを追う姿は
美しいですね。
勝ち負けなんて超えて、両方のチーム全員
を讃えたいです。
勝っても負けても泣いている選手たちを見る
と、こちらまで、涙になってしまいます。
何度、見ても。
おやじなんでしょか、もう?

今年も、夏の高校野球の季節になりました。
生意気盛りの17、8才の男の子があんなに
一所懸命になっているの、いいもんです。
初めあたりの1回戦は、各地方大会を勝ち
抜いてきた代表校だと、地域差もあって、
得点差がついて、見てても可哀想になること
もありますが。
今日で、9日目、3回戦は、実力伯仲。
最後の最後まで、目が離せない展開です。
9回のウラに、悪送球でタイムリーエラーで
勝負がついた北北海道の白樺学園対智弁
和歌山戦は、ここまでガンバッたのにホント
可哀想でした。

そして、負けたチームはダッグアウト前あたり
の甲子園の土を、いっぱい、スパイクの袋に
詰めて帰ります。
泣きながら、素手で。
毎年、見慣れた光景ですし、実は、すんなりと
その選手たちの気持ちも分かってしまっている
のですが、ふと考えてみると、これって何を意味
しているのでしょう?

最近は、聞かなくなりましたが、夏のニュースに
よく、南方の島々で、戦死したまま、放置された
日本軍兵士の遺骨収集活動。
ジャングルで草生す遺骨と一緒に、戦地の石も
採集して帰って来てましたっけ。
戦死して、まだ、陸軍の体制が機能していた時期、
残された家族のもとに届く骨箱には、その戦地の
だろう石ころしか入っていなかったという話も聞いた
ことあります。
同じ意味ではないかも知れませんが、その人で
なければ意味のない土や石に気持を込めて、大事
に持ち帰るという点、人のこころの働きでは、共通
するものを感じるのです。

甲子園で負けて、故郷に帰った高校球児たちが、
持って帰った「甲子園の土」をどうするのか、知り
ませんが、中には、大人になっても、大事にして
いる人もいるでしょう。
先の人生は、子どもの頃から、続けていた野球
よりも、長くてつらいのです。
そんな、つらいとき「甲子園の土」は、彼に何かの
チカラを与えてくれるのですね。

戦地から、遺骨もなく、届けられた石も、残された
家族に、やっぱり、生きるチカラを与えてくれたで
しょうし。

人は、「気持ち」で生きていく生きものです。
他の動物のことは、分かりませんが。
そのこころの問題を無視しないで、一人ひとりが
自分の気持ちと、相手の気持ちを大事に、尊重
して生きていくのが、何よりなのでしょう。
「甲子園の土」を素手ですくう高校生を見ながら、
そんなことを考えていました。

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