こたに医院 | 日記 | パレスチナ問題の新しい展開。

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こたに医院 の日記

パレスチナ問題の新しい展開。

2011.09.25


パレスチナの暫定自治政府のアッバース議長が
国際連合(United Nations)に対して、加盟申請
しました。
中華人民共和国、今の中国が国連に加盟したとき、
中華民国、台湾が、国連を除名されました。
ですから、国連加盟自体が、独立国家の必須要件
では、ありません。
けれども、もし、国連加盟が実現したら、大きな力に
なるでしょう。
戦後、欧米を利用して、まるで「虎の威を借る」かの
ように、パレスチナの人びとを追い出し、難民として
建国したイスラエルや、「世界の警察官」を自認しな
がら、イスラエルの肩を持ち、パレスチナ難民の迫害
に目を逸らしてきた米国に対する苛立ち・抵抗として。

自分にも、多くのユダヤ人の友人がいます。
欧米の友人のほとんどが、ユダヤ人なのです。
けれども、やはり、イスラエル建国の経過は納得でき
ません。
2600年前に、国土を失い、世界中をさまよい続けた
ユダヤ民族には、もちろん、同情します。
イタリアのオペラ作家のジュゼッペ・ヴェルディのオペラ
「ナブッコ」の中で、エジプトの奴隷になっていたユダヤ
人たちが歌う、合唱曲「飛べ!黄金の翼に乗って」に
こめられた望郷の思いは、心を打ちます。
ユダヤ教の選民思想によって、民族の霧散を防ぎ、国際
的な金融業や生産業の雄となり、その経済の力で、欧米
諸国の政府を動かし、第2次大戦後、イスラエル建国に
至りました。
歴史的に見て、確かに、もともとはユダヤ人の領土だった
のかも知れませんが、彼らが不在の間パレスチナの人びと
が、その地で暮らしていたのです。
そのパレスチナの民を追い出し、土地を何の代償もなく、
取り上げるのは、やはり、どう考えても、不当です。
そんなゆがんだ状況下での、イスラエルとパレスチナの
和平交渉が正常な形で進む訳がありません。
仲裁者である米国が、一番のイスラエル寄りなのですから。

そして、その米国は、国連の安全保障理事会で、このパレ
スチナの国連加盟を協議する際に「伝家の宝刀」の拒否権
を発動すると、すでに、明言しています。
そのあからさまな米国の姿勢に対して米国と対立する中国
やロシアは露骨にパレスチナ指示を表明しています。
それぞれ、チベットやチェチェンの独立運動は、弾圧している
くせに。
イスラエル側の米国・英国対、パレスチナ側の中国・ロシア。
いつもの、大国の代理戦争の様相です。

ここは、イスラエルもパレスチナの立場を認め、二つの民族
の共生を目指すべきでしょう。
ヒトラーやスターリンのホロコーストの犠牲者として。
その発想の転換がなければイスラエル建国そのものが、歴史
の汚点になりかねないのです。

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