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こたに医院 の日記

サウジアラビアの「鞭打ち刑」。

2011.09.29


サウジアラビアの国王が、先月25日、ようやく、
4年後の2015年の地方選挙から、女性参政権を
認めました。
今年の初めから、伝播している「アラブの春」が
ようやく、サウジアラビアにも、届いたという、いい
ニュースでした。
ところが、その2日後、女性の社会進出を恐れた
「保守派」が、まさに前時代的な反動に出ました。

「車の運転をした女性に対して、公開の場で、
10回の鞭打ちの刑に処す」という、信じられない
話でした。
最近、特に、海外で生活した経験のある、富裕層
の女性が、女性の運転を禁じているサウジアラビア
の現状批判を目的に、車を運転している様子を
撮影して、その画像をインターネットで公開すると
いう、一種の抵抗運動がメディアに取り上げられ、
アムネスティ・インターナショナルからサウジアラビア
の体制批判が生まれつつありました。
その一環として、車の運転をしていた女性が警察に

1990年代、「私たちも運転したい」と、外国で取得
した「運転免許証」をかざし、数十台の車を連ねて
政府に抗議したことも、ありました。
その行動に対して、政府はそれまで、慣習として、
禁じていた「女性による車の運転」を、イスラム法学者
のファトワ(宗教的命令)によって、制度的に禁止されて
いたのです。
したがって、今回の「鞭打ち刑」はこのファトワに背いた
罰として、行われるはずだったのです。

結局のところ、「鞭打ち刑」自体は、アブドラ国王の温情
による「取り消し」で回避された模様です。
その国王の温情、というのも、十分前時代的、なのですが?
サウジアラビアは、イスラム教の中でも、保守的部族が
多く、戒律の厳しいワッハーブ派が主流です。
女性の社会進出は厳しく制限されていて、外出にも男性
後見人の許可を要します。
イスラム教の最高経典コーランに基づく政治が基本であり、
憲法もない状態ですが、アメリカをはじめとする欧米諸国は
石油や経済問題に絡めとられて、何ら、批判もない状態な
のです。

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