こたに医院 | 日記 | 今、中国で何が起こっているのか?

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こたに医院 の日記

今、中国で何が起こっているのか?

2011.10.19


画像を見ながら、思わず、声を上げてしまいました。
中国の広州の街頭、おそらく、防犯カメラか何かの
映像です。
母親が洗濯して、目を離したすきに、一人、外に出た
2才の女の子が、自宅から100mの路上でひき逃げ
されました。
それから、18人もの人間が見て見ぬふりをして、何も
せずに、通り過ぎているのです。
まるで、犬か猫の死体がころがっているみたいに。
中には、親子連れも。
路上に横たわる女の子の体を、2台目の車もひいて
ひき逃げしました。

19人目。
廃品回収の女性が通りかかり、女の子の体を抱き抱
え、親を探して、病院に収容されましたが、2度のひき
逃げですし、相当の重症の様です。
かわいそうに、早く、元気になりますように。
地元のテレビ局で報道され、すぐに、インターネットの
画像サイトで見れるようになりましたが今回は当局
も、インターネットの封鎖をせずに、多くの中国民も
閲覧して、中国版ツィッター「微博」にも、この18人
に対して「冷血動物だ」との批判も多く寄せられてい
ますが、「この18人が悪いのではなく、今の中国の社
会のあり方の問題だ」との意見も見られます。
また、背景には、2006年、南京で起こったある事件
があるという指摘もあります。
その有名な事件は、バス停で転倒して怪我をした、
高齢の女性を、若い男性が善意で病院まで運んであ
げたところ「この男に突き落とされて、怪我をした」と
結局、損害賠償金を支払う羽目になったもので、触ら
ぬ神にたたりなしと今回も無視したのだというのです。
恐ろしい話です。
2才の子どもを無視した、18人も、南京の高齢の女性も。

1978年から、1992まで、中国の最高指導者であっ
た鄧小平は、1978年、訪日後「経済が他の一切を
圧倒する」という発言をはじめ、現在の中国の改革
開放政策の先鞭となりました。
史的唯物論に基づくという、有名な「白猫黒猫論」を
展開しました。
「白猫であれ、黒猫であれ、鼠を捕るのが良い猫で
ある」というものですが、現在の中国の目覚しい経済
発展のきっかけになったとは言え、やはり「拝金主
義」に対して、肯定的であり、経済や利益追求の風潮
を招いたのではないでしょうか?

2008年の有毒物質メラミン混入による乳児死亡や、
最近では、全食用油の10%近くの「生産高」となって
いるという、下水から分離した食用油。
人命軽視の「もうけ主義」が蔓延して、「拝金主義」が
中国社会全体を覆っています。

18日に閉幕した中国共産党の中央委員会では「文
化強国」という不思議な国家政策が決定された模様
ですが、それに伴い、現在の「道徳の荒廃」の問題
も、取り上げられました。
けれども、党関係者の賄賂・汚職や、国民全体に広
がる拝金主義は、その前に、東シナ海や日本海での
人民解放軍の横暴や、天安門事件以来の民主運動
家の弾圧を常とする国家の姿勢を改めない限り、一
人ひとりの国民の心の中で、道徳や倫理の観念が育
つはずもないのです。
孔子の「論語」なら、そう書いてあるはずでしょうが。

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