こたに医院 | 日記 | 「ナクサ」

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こたに医院 の日記

「ナクサ」

2011.10.24


女性蔑視の極致でしょう。
インドで、生まれて「ナクサ」と名づけられた女性
285人が立ち上がり、集団改名しました。
「ナクサ」は、ベンガル語の「不要」です。
インドでは、女性は嫁ぐ際多くの持参金が必要
で、一家にとっては、負担が大きく、女の子が
生まれると、親はがっかりして、そんな名前を
つけるのです。
可哀想ですね。

でも、一昔前なら、そのまま、ガマンしていたの
でしょうが、今のインド女性は立ち上がりました。
めいめい、自分で選んだ多神教ヒンズーの女神
の名前や女優さんの名前に改名したのです。

インドは、中国やブラジルと並んで、経済成長の
いちじるしい国です。
中でも、IT関係。
長く、イギリスの植民地で苦しめられましたが、
ご存知の多方言国家で、結局、公用語として、
英語は残りました。
話すと、さすがに、微妙にイントネーションをクリクリ
こねくり回す、独特のインディアン・イングリッシュです。
それでも、英語の構文や単語は用いているので、今や
英語圏のインフォーメーション・センターのほとんどが
インドで受けているとか?
つまり、アメリカのロサンジェルスで、家電製品やコン
ピューターの質問の電話をしたら、知らないうちに、
インドのムンバイのオペレーターと話していることに
なっているのです。

自分が、インドに行ったのは、医学部の学生時代。
カルカッタのマザー・テレサの施設のボランティアでした。
カリー・ガトー(寺院)のそば。
当時は、自国製品だけが、流通している時期で、自動車
も、重たくて、古い時代遅れの「アンバッサダー」だけ。
隣のネパールの通りをトヨタや日産が走っていたり、インド
からネパールに海外の製品、石鹸やシャンプー、食料品、
を買出しに行くような時代でした。
カーストは、今と同様に根強く、制度の外にいる日本人に
は、違和感だらけ。
そこから、今のインドまで、一気に半世紀以上も近代化
したのですね。
寂しいような、晴れがましいような。

旧名「ナクサ」の女性たち、女神の名前に変わり、あの、
懐かしいインディアン・イングリッシュで、世界に飛び立て!

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