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こたに医院 の日記

タイ大洪水。

2011.11.02


タイの大洪水が、一層、深刻なものに
なりつつあります。
確かに、大きな自然のチカラに対して
人間なんて、卑小な存在にすぎません。
ですから、今回の大洪水も一つの自然災害
なのでしょう。
けれども、東日本の地震や津波のように、
対処の時間もなく有無を言わせず襲って
きたという印象はなく、時間の余裕がそこ
そこあったように思えたのですが。
どうでしょう?

確かに、今回の大洪水には特殊な事情が
いくつか、重なっています。
その一つが、チャオプラヤ川上流域での、
50年に1度というくらいの豪雨です。
9月の西日本といい、降り始めると、半端
ない豪雨となり全地球的な現象なのでしょう。
東日本大震災の中で、誰も口にしなくなった
「地球温暖化」のためです。
それが、雨季のタイで、歴史的な大雨をもた
らした遠因にあるのです。

チャオプラヤ川にも、水を貯めるダムはある
そうです。
けれども、それは、洪水を防ぐ目的のダム
ではなく、雨季の水を乾季まで貯水、農業に
利用するための、灌漑ダムなのです。
ですから、豪雨の最中も、放水せず、貯水
していた分、後になって、この洪水に拍車を
かけたのです。

そして、狭い山国の日本に住む自分たち
には、想像できない地理上の特殊性も
あります。
このチャオプラヤ川は、全長370キロ、横浜
と京都の間くらいの、大陸特有の長い川です。
ところが、上流と下流の標高差は、たったの
20メートル。
ですから、日本の川みたいに、一気に流れて
しまう訳ではないのです。
そして、首都バンコクには、一部海抜0メートル
の地域も広いのです。
ですから、一度、水に漬かると、排水できない
のです。

一部の報道では、洪水の水から、首都バンコク
を守るために、北からの洪水の水の流れを迂回
させようとしたことも、逆に、事態の悪化に働いた
としています。

けれども、21世紀、この時代に、あれだけの時間
があったのに、なぜ、ここまでの洪水を防ぐことが
できなかったのでしょう。
ただ、手をこまねいて、見ているんじゃなくて、何か
できたんじゃないかなあ?
素人が勝手なことを言って、申し訳ありませんが、
日本の最先端の土木や治水技術を駆使したら。

それにしても、タイ国民の生活は徹底的に破壊され
タイに工場進出した日本の企業だけでなく、世界の
企業の生産体制に影響を及ぼしつつあります。
経済損失は、まだ、集計されていませんが、世界中
からの工場進出の誘致を国策としていたタイ王国
ですから、今後の国家のあり方にも再考が必要です。

バンコクの洪水の水の排水は、数ヶ月がかりとも言われ
ています。
首都機能の回復には、1年?
工場も半年以上、かかって操業再開できるかも、確か
でないそうです。
この洪水は、日に日に、より一層、大きな問題になりつつ
あります。

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