こたに医院 | 日記 | パパンドレウの選択。

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こたに医院 の日記

パパンドレウの選択。

2011.11.03


やっと、落ち着きかけたギリシャの火事が
再び、くすぶり始めています。
1週間前、EUの首脳が銀行関係者を呼び
つけて、10時間がかりの折衝の末、ようやく
まとまったギリシャ支援策。
各銀行の有する、ギリシャの国債や債権を
一律50%カットするという画期的なもので
カンヌのG20サミットで、ホストのフランス、
サルコジ大統領は、胸を張って、披瀝する
つもりでした。
ところが、経済の安定の気配も見えた矢先、
ギリシャのパパンドレウ首相が突然ギリシャ
国内どころか、内閣の意思統一もなく、この
EUの支援策を受けるかどうかの国民投票を
実施すると発表したのです。
これには、サルコジも、さらにともに、国内世論
に逆らってまでギリシャ支援策をまとめた、ドイ
ツのメルケル首相も、びっくり仰天、おそらく、
怒り心頭に発す、って状態だったでしょう。
なぜって、ここまで、ギリシャ寄りの支援策を
まとめたことで、自国を含めて、ほとんどのEU
加盟国に総スカンを喰らって、債権放棄させた
銀行の資金投入まで、あらゆる手立てを講じ
た末の話なのですから。

例えて言えば、航海中の船団で、1隻、沈没し
そうな船があって、皆で、助けのロープを投げ
たところ、その船の乗客が、その助けのロープ
を受け入れるかどうかの相談を始めたみたい
なもんなんですから。

このギリシャの国民投票は、結局、ギリシャが
EUに留まるかどうかも、問う投票になってしま
う模様です。
確かに、このEUからの支援策は、ギリシャ国
民に年金減額をはじめ、公務員数のカット、そ
して、増税と、相当の負担を強いるものです。
国内の反発は強く、その矛先をかわしたいと
いう、パパンドレウ首相の気持ちは分かりま
す。
けれども、船はもう沈没しつつあるのです。
このままでは。

フランスのサルコジ大統領にとっては、恥っさ
らしのG20になってしまいました。
ギリシャ国民にとっても、お先真っ暗の状態
でしょう。
EUに留まるべきか否か?
けれども、もし、EUに留まらなければ、国家
として、破綻してしまう他ないのですが。


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