こたに医院 | 日記 | 周波数オークション。

なるほどと言えば、なるほど、なのですが、
総務省が、平成２７年の実用化が第４世代
携帯電話用の電波の割り当て先を決める
際により高い金額を提示した企業を選ぶ
「周波数オークション」制度をようやく、導入
するというのです。
この「周波数オークション」は、民間からは
以前から、提言の形で要望が出されていた
ものです。
とこらが、電波の管理に当たる総務省に
とって甘い蜜の天下り先の業者の意向に
左右されることが多く閣議決定したはずの
「電波オークション」が中止になっていたのです。

限られた電波の周波数帯を、放送関係・携帯
電話会社にどのように割り振っていくのか、
そして、その料金をいくらに設定して、徴収した
お金をどう活用していくか、現時点では、総務省
の意向のみで決定されているため、明らかに、
弊害となっています。
年に６００億円以上の収入は、国庫に入っても、
総務省のみの会計に入ってしまい、全体に反映
されず、またオークションを通せば、この金額
自体、もっと増額できる可能性もあるのです。
もともと、電電公社という国家事業を無償でＮＴＴ
に払い下げられた点で、この電波業者の競争は、
平等性を欠いている上に、この天下り絡みで、
一層、偏ったものであり続けています。

今回のオークションは、第4世代携帯電話に
対応する周波数帯に関するものです。
第４世代携帯って何でしょう？
第１世代は、かつての「アナログ携帯」、第２
世代（2G)は「デジタル携帯」そして、第3世代
（3G)は、今の、ホームページが使える機種。
データ・スピードは、日本で500Kｂｐｓ。
次世代の第4世代は、1Gbps、今の2000倍
という速さ。
さらに、これは、携帯端末のみでなく、ラップ・
コンピューターやPDA、ハンディカム、あらゆる
端末が使える電波帯だということです。
今の2000倍？
そんなの、もう、一瞬じゃないですか？
データ通信が、その速さであれば、もう音声
なんて、問題じゃないでしょう？

その4Gの周波数帯が、2Gの完全終了に
よって空いた900MHｚと、デジタルTVへの
移行によって空いた700MHｚで、この周波数
帯は、建物内や山間部でも電波が届きやすい
ことから「プラチナ・バンド」「黄金の周波数帯」と
呼ばれていて、各携帯電話会社の過激な争奪
戦が予想されるのです。
さて、この「周波数オークション」で、勝利するの
は、どの携帯電話会社でしょう？

政治的な匂いは別にして、今後のIT業界の行方、
興味がそそられませんか？