こたに医院 | 日記 | 大阪のこと。

大阪の市長・府知事のＷ選挙が終わりました。
果たして、橋下さんの思い通りに事が運ぶのか、心配です。

なぜ、大阪「都」なのか？
形式にこだわらなくても、大阪府と大阪市の、より緊密な
行政の連携で、彼の言う住民の幸せは、実現できるの
ではないか？
重複部分の経費の削減で、浮くというお金は重複部分
の整理で、十分、活用できるんじゃないか？
分からないことで、いっぱいです。
民意という言葉を、政治家の皆さんは大好き
ですが、その民衆の皆さんは、大阪「都」構想
を、どこまで、理解して、投票されたんでしょうか？
平松前市長のやり方に対する、不満？
でも、その平松さんも、相当数の票を獲得しているのです。
そして、展望のないまま、誰かれ、帳尻合わせのように、府
知事候補を決め、「大阪維新の会」の勢いだけで、知事を
選んで。

投票当日は晴れで、いわゆる浮動票が流れ込みやすい状況
でもあり、今回の圧勝を引き寄せた模様ですが、現役市長を
相乗りで推薦した既成政党の自民・民主も、集票マシ－ンと
しての「大阪維新の会」に、吸い寄せられて、しまいそうです。

敵を作り「白か黒か」で問い、多数決なら文句は無かろうと
詰め寄って、敵をねじ伏せていく、この「ケンカ民主主義」
何だか、そんなやり方に、独裁の危険な匂いがしています。
また、「都」構想に関しても、３時間という、長時間の当選後
記者会見でも、十分な説明はなく、あいまいさは否定できません。
「政治的説明と行政的説明の区分けを有権者はわかっている。
わかってないのは、新聞社の論説委員だけ。」
と、新聞各社を逆撫でするような、自信にあふれた発言に
終始しています。
さらに「有権者は行政的な細かいところまで求めていない。」とか
「その方向でまずやってくれと言われたのだと思う。」とか、言い
出して、相当、危険に思うのは、自分だけでしょうか？
「民衆は、小さな嘘よりも、大きな嘘を信じたがる」と豪語して
２９世紀の前半の世界を戦争に導いた男の匂いを感じる自分は
考えすぎでしょうか？

こんなことが、ただの杞憂で、結果的に、大阪府民の皆さんの
２０１１年の「選択」が正しかったのだと、振り返ることができます
ように。
心から、祈ります。