こたに医院 | 日記 | SHOW-1

「なんだか、しんどい」「少し、休みたい」そんなときの「街の保健室」です。

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こたに医院 の日記

SHOW-1

2011.12.13


「SHOW-1」って、ご存知ですか?
恥ずかしいことに、自分は、最近まで
知らなかったのですが。
「SHOW-1」のSHOWは、障害者の
頭の1字「障」から来ているのでしょうか。
視覚障害、聴覚障害、脳性マヒ、統合
失調症、そんな障害を持った人たちが
ガチンコ勝負で、漫才やコントでお笑い
に挑むという、障害者の「M-1」です。
NHK教育テレビの「笑っていいかも」
っていう番組で、一般参加の方も含む、
計100人の審査員の採点で、競われます。

それが、なんと、突き抜けて、面白い。
交通事故で高次脳障害を来たし、記憶
障害の男性は、相方との掛け合いで、
言い間違えや勘違いをすべて「記憶
障害」のせいにして、笑いを取る。
他愛のない、都合の悪いこと言われても。
「勝手つんぼ(差別用語?)」みたいな
身勝手さで、笑いを取っていきます。
統合失調症の男性は、幻覚や妄想
を、逆手にギャグにしたり。
中でも「脳性マヒブラザース」という前回の
チャンピオンは、この1年、1000人の人
を笑わせる路上ツアーに出たとかで。
脳性マヒのけいれんを、逆手に、銀行強盗
がに扮して「動くな」と言いながら、ブルブル
と震えてしまう本人自身を笑いものにしたり。
人質を人妻に言い換えて、にやにやとオヤジ
風に、笑ったり。
健全な性欲だって、しっかり、あっけらかんと、
誇示して、お笑いにしてしまってて、こちらが
照れてしまいそう。
車椅子のギャングの一人が、バリアフリーじゃ
ない裏口から出られないという「オチ」まで。

自分たちの世代、特に、こんな医療者なんて
職業の場合、触れないで、見なかったように、
振舞うのが普通でしょうか。
でも、それを、SHOW-1の皆さんは、ここまで
自虐的というか、居直ってるというか、ホント
驚きました。
「つんぼ」と書くのも、差別用語だし「聴覚
障害者」と書かなきゃなんて、ためらって
しまってる、こんな自分としては、ビックリです。
でも、確かに「勝手聴覚障害者」では全然
意味不明ですし。
変に、気ばかり使う自分たちの方がすっかり
変なのかも知れません。

「差別」なんて、される側がその壁を乗り越えて
来てくれたら、こんなに軽々と消えてしまうもの
なんですね。
確かに、それは、口で言うほど、カンタンなもの
では、ないでしょうけど。

SHOW-1。
期待してます。
ドンドン、やってください。
健常M-1と競い合うくらいまで。
 

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