こたに医院 | 日記 | 総合こども園。

また、この国の政府の得意技でしょうか？
悪い癖の見切り発車です。
「総合こども園」という、意図不明の制度
のことです。

これは、現状ある、全国の保育園と幼稚園
を、それぞれ、機能上、補完する形で、保育
と幼児教育を併せ持った「総合こども園」と
いうものを作ろうとする政策です。
根底にあるのは、まず、働く女性にとって、
今の日本で、最大の障害になっている「保育
園不足」でしょう？
ところが、結果、保育園での、幼児教育の整備
は、予算化できたものの、幼稚園での、保育は
部分的な実施に留まる見込みです。
簡単に言えば、幼稚園に「保育」を背負い込ませ
ようとした目論見は、あっけなく、崩れたみたい
ですね。
それにしても、現場の混乱、想像するに難くない
です。
首相か、どの閣僚か、役人の発想か、現場の
実情が、ここまで、分かっていないのが、肌寒く
恐ろしい限りです。
実際、働く世帯の子どもを預かる目的の保育園
で、幼児教育の機能を充実させることは容易で
しょうし、対象園児にとっても、有意義でしょう。
ただ、就学前の幼児の教育を目的にした幼稚園
が、食事や、お昼寝、その他の生活面全般の世話
をするという機能を補強することは、そんなに簡単
じゃないだろうことは、誰が見ても、明らかです。

それよりも、大阪市で計画中の「保育ママ制度」の
方が、より実際的だし、予算措置としても、負担が
少ないのは、当然のことでしょう。
政府の案では、少子化の進む、これからの日本に
とって、必要だとして、消費税の増税分を当てると
しています。
その点、決して、悪くはありませんが、せっかくの
税収で、予算ですから、もっと、有効に使ってほしい
、国民はみんな、そう思っているはずです。