こたに医院 の日記
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そばの話。
2011.06.08
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やっぱり、そばは東京でしょう。
そう言ってるそば通の方に、ぜひ食べてほしい
おそば、あるんです。
一つは、ネパールのカトマンズで食べたチベット
料理のおそば。
お米も小麦も栽培できない、日当たりも悪く、
やせた寒冷地では、そばしか育たない。
それが、そばです。
もしかしたら、チベットと信州って、意外な民族
の関連でもあるのかも知れませんが、チベット
料理でも、そばを食べるのです。
そばかきみたいな固まりじゃなくて、それなり、
麺みたいにして、たぶん魚醤(魚から作る醤油)
で味付けして。
これが、なかなか、おいしくて。
他には、竹の子の代わりに「笹の子」
魚は金魚みたいな小さなのを大事に食べます。
自分が、カトマンズに行ったのは、まだ、王政下
で、30年くらい前。
結核病院のボランティアでした。
朝の仕事の後、お昼寝タイムがあって、確か、
アメリカから来ていたボランティアと市内のチベット
料理屋さんに行って、ほぼ全部の献立を注文して
食べ過ぎて。
アジア地域で、というか、旅先で初めてで、最大の
お腹下し。
仕方ないんで各国のヒマラヤ登山隊が帰国前に
売り飛ばした登山用のコンロや鍋で、ジャガイモ、
煮て、粉ふきイモ作って。
その当時、夜は、いつも停電のカトマンズ。
でも、その分、月が明るくて、本が読めるくらい。
その中でぱらっと塩をかけただけのほかほかの
粉ふきイモ。
月の光に輝いて、そりゃ、綺麗でした。
粉ふきイモ
白いまま食う
月夜かな
そばの話が、思いっきり、脱線しました。
チベット料理のそばが日本国内で食べられるか
どうか知りませんが、一度、お試しあれ。
その次は、国内のそば。
最近は、十割そば、って言っても、しっかり、麺の
形して、つるつるといただけますが、あれって、
ホント、つなぎなし?
そばは、昔から、二八って言って、2割のうどん粉
(つまり、小麦粉)をつなぎに入れるのがセオリー。
だから、自分の意識の中では、十割そばという
のは、実質、そばがき(そば粉にお湯を入れて、
かき混ぜ、まとめたもの。これはこれでおいしい。)
の感じ。
で、昔岐阜の郡上八幡の川淵のそば屋で食べた
十割そば。
ちょうど新そばだったせいか、香りも高くておいし
かったな。
ぼそぼそしてたのも、納得だったし。
今は、逢ってないけど、敬愛する音楽の師匠の
住居が郡上八幡にあったせいで、毎月くらい、
通っていて。
その師匠とは、半分、喧嘩別れになりましたが
今も尊敬しています。
すごい才能なんです。
日本国内より、欧米での評価が高くて。
パリ市内に本拠のある劇団の音楽監督。
残り一つは、諏訪のそば屋。
これは、アルプス縦走登山の帰り。
その当時は、山に行くというと、1週間くらいの
縦走(山の尾根から、尾根に伝い歩きすること)
で、下山の2.3日前になると一緒に登っている
相手と、下山後、何を食べるか、その話ばかり。
自分たちのことを「山岳ホームレス」って呼んでたし。
下山すると、諏訪湖畔のお店。
まず、同行者と下山口あたりで待ち合わせて、車を
置き、もう1台に乗って、入山口まで、行って登って
そんなお気楽な登山でした。
そば。
他にも、いっぱい思い出のある、何度も何杯も
何ザルも食べました。
ごちそう様でした。
いつも、どのおそばもおいしかったです。