こたに医院 | 日記 | 天安門。

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こたに医院 の日記

天安門。

2011.06.04


今日は、何の日だったでしょう?
64で、虫歯予防の日?
テレビのニュース動物園のカバとか、
水族館のクジラも特大の歯ブラシで、
歯を磨いてもらってました。

でも、もっと、大事なこと。
それは、天安門事件の日。
22年前の今日、6月4日、中国・北京
の天安門で、民主化を要求し、集まった
市民に対して、国軍である人民開放軍
が無差別発砲、装甲車でひき殺すなど
武力弾圧した事件です。
その年、4月15日、自由化に理解を示し
ていた元総書記、胡耀邦が死亡、その
葬儀前に、10万人の市民が北京の天
安門に集まりました。
決して、暴徒化してはいなかったその市民
に対して、非人道的な弾圧に至ったのです。

その数年前北京に行っていた自分は、北京
飯店(王府井(ワンフーチン)通りにある、中心
的なホテル)から、すぐの天安門、は分かり
ました。
ですから、あの天安門で?
テレビのニュースの中には、その北京飯店から
の映像もありました。

多くの人々が犠牲になりましたが、正確な死傷者
数は、公表されていません。
中国政府が、この天安門事件を黙殺しようとして
いるからです。
旧日本軍の「南京大虐殺」をなかったことにしよう
としている日本に対して、あんなに批判的だった
中国ですのに。
欧米諸国は、断固非難しましたが、日本は相変わ
らず、中国に遠慮して何の反応もなく情けなかった。

中国政府は、弾圧を続けています。
その後、鄧小平の、姑息的な「改革開放」路線で
国民の拝金主義を助長し、人民元の切り上げに
応じず、今のなりふりかまわない中国が出来上がり
ましたが。
民主化を要求する運動家を次々に逮捕・留置し
続けています。
その暴挙に対して欧米は批判を続け、2010年には
劉暁波に対して、ノーベル平和賞を贈ったりしましたが
中国政府は「内政干渉」として、強く反発しました。
今日の22年目の記念日にも、活動家の拘束、さらに
天安門事件で犠牲になった学生の家族にまで、監視
をつけ、異常な警戒を続けていた模様です。
笑止な!

自分の母親は、東京の出身ですが、20才ころまで、
両親は、港町の大連にいました。
いわゆる、旧満州、今の東北地方です。
ですから、日中国交が再開してから、年に数度、中国
に行っていました。
「親善使節団」の団長だか、副団長で。
けれども、天安門事件以降は、中国を許していません。
あんなに好きだった、中国なのに二度と行こうとしない
のです。

現在、北アフリカ・中東の民主化運動の影響は中国国内
においても、決して無視できないものとなってきています。
「ジャスミン革命」と名づけられた、静かな運動が続いて
いるのです。
それに対して兵備増強や周辺国の国境侵犯などすっかり
「アジアの嫌われ者」になった中国は、躍起になって、弾圧
を強化しているのです。
さらに、今日はGoogleが、中国国内からのサイバー攻撃
を受け、ホワイトハウス職員や学生運動家の個人情報が
盗まれたと発表しました。
推測ですが、中国政府が関与している可能性も否定でき
ません。
なぜなら、それだけの設備やネット環境を、人民レベルには
与えていないのが、今の中国だからです。

天安門。
今は、自由の象徴になりつつあるのです。

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